A.中耳炎になっているということは上気道炎、風邪も併発していることが多いわけですが、発熱がなく元気であれば入浴は可能です。耳に水が入っても中耳炎が悪化することはありません。プールに関しては、急性中耳炎の場合、ある程度治るまでは控えたほうが無難です。
A.欧米では中耳炎、感冒、胃腸炎などは、発熱がなければ接種可能とされています。中耳炎の病状が落ち着くまでは延期すべきかどうかと疑問に思われると思いますが、抗生剤を内服中であっても発熱がなく元気であれば接種は可能です。
A.乳幼児期は免疫もまだ発達の途中ですので、特に2歳未満のお子さんは風邪もひきやすく、急性中耳炎も長引きやすい時期です。しかし体の成長とともに中耳炎の頻度も減ってくる時期がやってきます。その間は辛抱強く治療を継続してください。
A.中耳炎をくり返す場合は薬を継続せざるを得ないこともしばしばです。よほどのことが無い限り薬を飲み過ぎて後遺症を起こすことはないと思います。処方する側としてもなるべく最小限で、耐性菌が出ないよう意識して処方をいたします。治療途中でご不明な点がありましたら何でもご質問ください。
A.急性中耳炎で腫れ、痛みがひどいとき、発熱があるとき、薬を飲んでも悪化が見られるときなどは切開をした方が早くなおります。切開を行っても特に難聴が残ることはありませんし、切開した穴も通常は数日で塞がり後遺症が残ることもほぼありません。
A.チューブには種類があり、主に短期型チューブと長期型チューブがあります。短期型は大体平均して半年前後で自然脱落する代わりに鼓膜穿孔が残る確率も1~2%と言われ非常に低い確率です。主に反復性中耳炎や滲出性中耳炎で初めてチューブ留置を受けるときに使用します。一方、長期型チューブの場合は、10~20%の割合で穿孔が残るとも言われていますが、滲出性中耳炎で何度もチューブ留置をしたことがある、もしくは真珠腫性中耳炎、癒着性中耳炎に移行しそうな場合に主に使用されます。穴が残ることはもちろん心配ですが、それを上回るメリットがあると判断された場合の使用となりますので、主治医の先生とよく相談してご納得して治療をうけてください。